

2017年12月、さわやかは創業者 富田重之から現社長(富田玲)へと引き継がれました。そのまさに3年後、大きなピンチに直面します。新型コロナウイルスの感染拡大です。さわやかは創業始まって以来の全店休業を決断。1か月以上に及ぶ休業の中、売上は失われ、先の見えない状態が続くことに。しかし、このピンチの中で、私たちは大切なことに気づかされました。「お客様のありがたさと働くことの喜び」です。お客様に会えない、働く仲間に会えない・・・。当たり前のことが当たり前でなくなって初めて、その本当の価値に気づきました。「やっぱりレストランの仕事は素晴らしい。お客様や働くスタッフの笑顔があふれる店舗を早く取り戻したい。」そう思いました。
いよいよ休業から営業を再開したその日。それはお客様や働く仲間との「再会」の日です。多くのお客様から笑顔と涙と、そして「再開してくれてありがとう!」というお言葉をいただき、私たちは胸が熱くなりました。お客様や仲間とともに同じ場所と時間を共有する喜びは、言葉では表しきれないほど大きなものだと強く実感しました。
さわやかはコロナ禍においてなお、デリバリーやテイクアウトは一切行いませんでした。他社が続々と宅配や持ち帰りに切り替えるなか、それでも店舗での営業にこだわりました。私たちの提供しているのはモノではなく店舗で生まれる物語(体験)だと信じていたからです。

コロナの危機を越え、これから新たにスタートを切ろうとしたその矢先、2024年3月に創業者 富田重之が他界しました。87歳でした。大変悲しい出来事ではありましたが、多くの皆様から創業者に対し「さわやかを創ってくれてありがとう」という感謝のお言葉をいただきました。創業者は亡くなっても、創業者の想いは永遠です。さわやかは創業の原点を大切に、お腹だけでなく心を満たすレストランとして、これからもモノではなく物語を提供し続けます。創業者の想いは、これからの世代がしっかりと受け継いでお客様に届けていきます。

時代は大きく変化しています。私たちはこれからの外食産業が直面する少子高齢化、食材価格の高騰などにも対処していかなければなりません。しかしながら、どんなに時代が変わろうと私たちが実現したい価値、姿は変わりません。人が人を幸せにするピープルビジネスとしての外食を確立するために、働く喜び、誇りを高めることはもちろん、より働きやすい環境を創っていきます。さわやかは2024年9月から、外食チェーンとしては異例の毎週の定休日を取り入れました。これは店長をはじめ、働く仲間にリフレッシュと自己研鑽の時間を確保してもらい、より充実した社会人人生を送ってもらいたいという想いからです。また、年齢や性別を問わず誰もが働きやすい環境づくりにも取り組み続けています。近年では女性の店長や地区長も生まれてきました。
外食には人や社会を幸せにする力があります。そのためにも、しっかりとライフワークバランスを確立できる会社を、私たちは目指していきます。働く人も、お客様も、誰もが笑顔になれるさわやかな未来を、一緒に創っていきましょう。
